甲状腺の外科手術
橋本病で外科手術を要することは通常ありません。甲状腺ホルモン薬の服用で、橋本病の症状は改善することができるとされています。橋本病以外でも、甲状腺ホルモンに異常を来す病気の場合、抗甲状腺剤やヨード製剤、甲状腺剤などによる内服治療が行われます。
甲状腺肥大が著しい場合、アイソトープによる放射線療法が行われます。アイソトープとは、放射性ヨードを取り込み、甲状腺の細胞数を減らし、甲状腺の腫れを縮小させる方法です。
嚢胞がみられる場合、穿刺し、堪った液体を除去するという方法が用いられる場合があります。穿刺しても、すぐに液体が貯まってしまう場合、外科手術を行うこともあるようです。
腫瘍に対しては、程度に応じて、エタノールを注入するPEIT、局所麻酔による小範囲手術、低侵襲手術などが行われます。PEITとは、エタノールを注入し、腫瘍を壊死させる方法です。腫瘍に直接注入する方法と、血管に注射して腫瘍に送る方法があります。低侵襲手術とは、内視鏡を使った手術で、外来による手術を可能にしたものです。
進行癌に対しては、根治手術と頸部郭清手術、気管・食道再建を含めた広範囲手術を行います。
非根治症例に対するリニアック術中照射を行います。リニアックとは、リニアックという直線加速器で、放射線を照射し、腫瘍を縮小、破壊する方法です。放射線による正常細胞のダメージも心配されますが、正常細胞は修復する力を持っています。腫瘍に対するダメージと正常細胞に対する影響を考慮し、毎日少しずつ治療が行われます。